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「うん。上手だったよ!」
悲しみさえ、表情に出さない霊子。
それは過去の絶望によって今を忘れた、一時の希望。
全てを取り戻せば、本来の霊子も絶望も戻る。
望みは死か、破壊か?
今はない、仮初めの霊子。
全てを取り戻す事を望む、瑠璃と里奈。
それは、二度と訪れない希望の消失を意味する。
それを感じ取れたのは、京子だけ。
京子は、言い知れぬ不安を覚えた。
普通なら背筋が寒い程度だが、霊子の狂気じみた物はそんなレベルではなかった。
京子は、咄嗟に霊子に怨まれない様に振る舞った。
「次…行こう!」
皆は元気に振る舞うが、京子はぎこちない。
不思議そうにする霊子。
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