異世界1日目と順応

2/18
824人が本棚に入れています
本棚に追加
/776ページ
あ。パン一個の値段なのか。てことは一文無しになってしまったのか…。まあこういうゲームは町の周りで小遣い稼ぎができると相場が決まってる。一度行ってみるか。 えーと…。なにこれ。なんで最初の町の外のエネミーのレベル11なの?ありえないでしょ。勝てねーよさすがに。 町に戻り、情報を集めることにした。 町の人がいうには町の中心の大樹の麓でクエストやパーティーの募集をしているらしい。 行ってみると、おぉ。なかなかしっかりしている。 募集にはレベルの登録が必須だというので諦めてレベル欄に1と書く。その情報が反映されると周りがざわついた。 「なんだ?」 「見ろよ。あの年でレベル1だってよ」 「レベル1が受けられるのなんてねーよ」 え、まじで?みんなレベル1スタートじゃねーの? パッと見で俺をバカにはしてなさそうな人に事情をきくしかない。といってもあの金髪の豪傑くらいしかいねー。こういうのは普通美人キャラの出番だろ。とか思いながら、 「あのー」 「ん?何かようか?」 「なんで皆さんのレベルはだいたい10より上なんですか?」 「なんでってそりゃあ子供の時に訓練されるからだろ?なんでそんなこときくんだ?」 「いえ、確かめたかっただけで…」 なるほど。つまりこの年でLv.1な時点で詰みってことか。クソゲーだな。 「あの~」 「ん?」 フード被った少年がこちらを見上げている。     
/776ページ

最初のコメントを投稿しよう!