君と一緒に

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 ブースの外に出るとアキコ姉がプラボトルに水を汲んでいた。  僕もそれに倣ってプラボトル四本に水を汲む。 「案外簡単なものね。荷物もそんなに無かったし」  アキコ姉の装備も見た限り僕と同じ感じだ。  配られている物が共通だからしょうがないけれど。 「それで何処へ行くか、宛てはあるの?」 「この団地(コロニー)から出ようと思います」  僕は胸ポケットからあの図面を出す。  図面の現在地を指さしながらアキコ姉に説明。 「今いる『西一四一第六街区』の図面です。まずはここの通路からこの団地(コロニー)を出て、こっちの通路へ行こうと思います。うまく行けばまだ生きている無人の団地(コロニー)とか、もっと豊かで僕らも生きていける団地(コロニー)があるかもしれないですし」  アキコ姉はちょっと驚いたような顔で僕に尋ねる。 「どうしたのこれ。本にも端末を叩いても載っていないのに」 「去年、閉鎖区画を一人で探検している時に見つけたんです」 「凄いね。これがあれば色々迷わなくて済むかもしれないわ」  アキコ姉に褒められるとちょっと嬉しい。  でも残念な事実もある。 「でもここの団地(コロニー)分しか無いんです。この先が他の何処に繋がっているかもわからないですし」     
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