君と一緒に

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 アキコ姉は僕とほぼ身長が同じ。  今年でやっと追いついたところだ。  アキコ姉の顔がすぐ横にあるのが嬉しいというか照れくさいというか。  でもこうやって一緒に帰るのも今日が最後なんだな。 「ミナト君は何で今日、遅かったの?」 「明日のお別れ会の準備です。役員をやらされているので」 「偉いわね」  別に偉くはない。  打算がかなり入っている。  役員をやればその分成績に加点がある。  そうすればそれだけ生き残れる可能性が高くなる。  でもアキコ姉を見てふと思う。  そうまでして生き残る事に理由があるのだろうかと。 「何で僕ら、生きているんでしょうね」  階段を降りながら思わずそんな事を言ってしまう。 「未来に人類を存続させるため、それは習っているでしょ」 「そうなんですけれどね」  僕達は人類を存続させるために生きている。  でも僕達ではない僕単独は何の為にに生きているんだろう。 「あと、あまり変な事を言わない方がいいと思うわよ。私はもう明日で終わりだけれど、ミナト君はまだまだ先があるんだから」  そう、僕は役員もやっているし成績も上位。  このままなら来年も無事生き残れる筈だ。  でもそうまでして生き残る必要があるんだろうか。     
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