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『K駅の前にに夜中に行くと溶けたアイスのようなお化けや花に顔の付いたお化け、はたまた二本足で歩くクワガタムシのようなお化けがうろつき始める』
――・・・まさか、あの時明け渡した…。
森繁の脳内にリフレインするのはまだ森繁が19歳だったころ。当時彼の会社に中途で彼より一歳年上の細目で体は太めの男性が入社してきた。
その男性はアイドルユニット『ワンBK86』の熱狂的なファンであり不良のような性格で、事あるごとに森繁や森繁の先輩たる飯田をカラオケに誘ったり(森繁が誘うこともあったが)、ゲームで賭けを持ちかけてきたりもした。
その賭けの一つに森繁は負け…森繁の持っていたゲームのソフトを12個、その男性…五十松に明け渡したのだ。
明け渡したゲームの行方は、後日明らかになった
『お前のソフト3,480円で売れたぜw』
森繁がソフトを明け渡した男性の言葉。・・・そのお金の行方も想像に難くない。・・・『ワンBK86』のCDなどに消えていったのだろう。
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