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実技試験
「我に宿りし右手四ノ支。跳ね上がれ!!」
ピョコ。
ドテっ。
「アハハハ。」
僕はまた友達に笑われた。
僕がいる世界では、何かを媒介として魔法を使える。
その性質は様々で、未だに未知の魔法があると言われていた。
誰でも扱えるものではなく、素質があれば7歳から魔法学校への入学を認めれた。
魔法学校は、以下の様に分けられている。
7から12歳の見習い学部、13から15歳の初級学部、16から18歳までの中級学部、20から22歳までの上級学部、そして、全ての学部で上位の成績を収めた者だけがいける賢者学部。
長い歴史のある魔法学校でも、未だに賢者学部にいけたのはたったの4人しかいなかった。
ある意味不必要とも思われる賢者学部だが、誰しもが一度は憧れる学部である。
僕も7歳の頃、魔法の素質があるとされ、魔法学校へ入学した。
僕の媒介は卯という文字が刻まれた指輪。
右手の薬指にはめて使っているのだが、魔法の素質はあると言われても中々魔法が上手く使えない。
だから今も魔法学校の校庭で行われている実技試験で失敗し、笑われている。
「はいはい、では今日の試験はここまで、ちなみに、アバン君は放課後私の部屋に来てくださいね。」
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