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もしかして、どこかの誰かがその条約を破棄しようとしているのかもしれないわ。」
「そんな。
これからどうなるの?」
「分からない。
もしかしたら私の考えは勘違いかもしれない。
今それを祈るしか、、、。」
『ピー。ザザザ。
全国民に告ぐ。
今我が国はザイグル国からの攻撃を受けている。
これは、訓練ではなく事実である。
各々直ちに避難すること。
繰り返す。』
「やはり、そうなのね。
せっかく穏やかな日々が過ごせるかと思っていたのに。」
「母さん、、、。」
ドーン
ドーン
次第に至る所から音がし始めた。
「母さん。
とにかく急いで逃げなきゃ。」
その時、家の扉が開き見知らぬ男が入ってきた。
「女一人に、ガキが一人か。
チッ、外れだな。」
「だ、誰だお前!?
早く家から出てけ!!」
「あ?うるせーガキだな。
言われなくても出てくよ。
ただし、お前らを殺してな。」
すると、男は腰からナイフを取り出し襲い掛かってきた。
避けようとするが、殺されそうになる恐怖に足がすくみ動けない。
そんな僕をかばって母さんが僕と男の間に割り込んできた。
男のナイフは母さんの胸に刺さり、血が流れる。
「母さん!!」
「なんだよ邪魔しやがって。
まぁーガキと女の殺す順番が変わっただけだから、別にいいけどよ。」
男はナイフを抜くと、笑いながら言った。
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