真っ白な答案用紙に花丸を。
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呼吸を整え、祈るような気持ちで瞳を閉じた。実際、祈っていたのかもしれない。 「南無三……っ!」 ぱっと答案を裏返す。 目を眇めて見つめる。だがどれだけ見つめても、望む答えはそこに書かれていなかった。 「またか……」 苦い気持ちで、池波秋吾は呟く。 また白紙だった。白紙で提出された。
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