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「―― ここじゃ路駐出来ないんで、この先にある
コインパーキングに停めて来ます」
と、浜尾さんは車から竜二と俺を降ろしたあと、
八木さんと共に車で一方へ去った。
おでん・ラーメン・たこ焼き・お好み焼き
……等など。
その通りには多種多様な手押し屋台の店が
ひしめくよう並んで、営業していた。
いや、それにしても……こんな場所へ
スーツでドレスアップして、
クラウン マジェスタみたいな国産高級車で
乗り付けるお客って何なんだろ……。
って、思ってたら。
ここにある屋台は全部、煌竜会傘下の香具師が
経営しており。
竜二は週に1~2度、こうして訪れ、
抜き打ち視察兼挨拶回りをするんだとか。
なるほどね~。
どの屋台からも”よっ、竜ちゃんお疲れぇ~”
みたいな親し気な声がかかって。
どの屋台でも、お腹がはち切れそうになるまで
ご馳走された。
『じゃ、ごっそうさん』
『またいつでも来てなー』
隅田川沿いの遊歩道をそぞろ歩き、
軽く腹ごなしをした後は ――、
今日のスーツに似合ったオシャレなホテルの
展望ラウンジへ。
窓際のテーブルは半数がカップル用のペアシートで。
テーブルを挟んで椅子があるんではなく。
テーブルは窓辺にくっつくよう設置されていて、
椅子はそのテーブルと平行に並んでいた。
竜二は常連らしく ”ご予約席”と札の乗った
テーブルに竜二と俺は案内された。
あ、まぁ―― ここからの眺望は最高だけど、
男同士でこうゆうテーブルに着くのは
かなり恥ずかしい……それに。
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