再出発

6/10
1273人が本棚に入れています
本棚に追加
/370ページ
   竜二と俺がLDKに戻ると、  既にお客さんが2人増え、ソファーに座っていた。    竜二が耳元で教えてくれた、     「煌竜会の総長と真琴さんだ」  先に竜二が挨拶する。     「お疲れ様です。おやっさん、姐さん」  竜二が”真琴さん”と紹介してくれた  凄くキレイな人がわざわざ立って俺を総長さんの  隣に座らせてくれ、ご自分も俺の隣へ座った。     「えらい難儀やったな。大した怪我がなくて良かった。  まぁ、竜二も付きっきりとはいかへんが。  夜はきっちりここに帰らせるから。なぁんも心配  する事あらへんで」   「はい」 「せやから竜二には思いっきりわがまま言うて、  甘えるとええ」  そう、総長・神楽さんが言ってくれた。 「ありがとうございます」    「せやけど珍しいね。竜二さんがこんなに1人の子の  面倒見るなんて。意外だったな、僕」  真琴さんが言った。 「あぁ、マモちゃん。こいつは俺の嫁の真琴や。  俺も週に1度は真琴と一緒に顔を出すようにする。  昼間はこいつか舎弟の蒼汰がマモちゃんの面倒を  見る。頼れるぞマコは。なんでも聞いたらええ。  料理も旨いから期待しとけよ」         凄くキレイな人だけど男性なのに、嫁……?      って事は、2人とも……。
/370ページ

最初のコメントを投稿しよう!