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お見合いの日付が決まったらしい
らしいというのも、たった今知ったことだから致し方なし……としていてほしい。
ところでいつになったのかと聞いてみる……
「今日の昼だそうです」
シュラスさぁん!!
父上め、絶対に許してやらないんだからな……
失敬、私は根に持つタイプなのです。
…………
冷静に考えたら、シュラスさんは悪くないよなぁ。
「わかった、ありがとうシュラスさん」
シュラスさんはなんにも悪くないのでお礼を言います。
いつもありがとう!
「いえいえ、これが仕事ですからね……お召し物はどうなされますか?」
うーん、
「……典礼用じゃあダメかな?」
私にセンスなどあるわけがないのだし、シュラスさんに判断してもらおう
「そうですね……あまり華美でない方が安全かと思いますので、控えめなタイプの典礼衣装がよろしいかと」
シュラスさんのお墨付きを得たので、それでいこうと思う。
「じゃあそれで、服飾の用意をお願い出来ますか?」
「こちらにご用意しております」
そう言ってシュラスさんが手渡したのはひとつの袋だった。
「あぁ、ありがとうね」
「いえいえ、それでは失礼致しますね」
部屋にはまた私一人になった。
急に予定が入ること自体は初めてではないので、色々と用意をしようと思う。
「まずは……」
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