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そう言って頭を下げた榊に、全員が慌てた。
「わっ分かりました!」
「分かりましたから、頭を上げてください!」
「ぶっ部長が悪いんじゃないよぉ」
「オレ達、分かっていますから! もう文句も愚痴も言いませんからやめてください!」
「あっ、そう?」
けろっとして顔を上げた榊を見て、全員ががっくり肩を落とした。
この変わり身の速さは一体……。
「じゃ、打ち合わせは以上で良いね? そろそろ早めの夕食にしようか。教頭がお寿司とってくれたから」
意気揚々と冷蔵庫に向かう榊の姿を見て、全員はぐったり疲れた表情になった。
「じゃあ私、お茶淹れるわね」
「オレも手伝いますよ」
「ボクはお皿の準備するよ」
「机、拭くわね。あっ、かんちゃん。テーブル拭き、どこぉ?」
「あっ、窓の外に干してる。取り込んでなかった」
全員がわらわらと動き出した。
そして豪華な夕食を済ませ、五人はイヤホンを付けて部室を出た。
時刻は19時。
既に校舎の中にはオカルト研究部の五人しかいない。
「――それじゃ、みんな。各自持ち場について。くれぐれも無茶は禁物だよ。何かあったら、イヤホンですぐに連絡。それか緊急避難所の部室に移動。決してムリはしないでくれ」
「しくじらないようにね」
「お互い様でしょう?」
「みんな、ケガなんてしないでね」
「……無事に明日を迎えられますように」
そして五人は、各々持ち場に散った。
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