淫らな消灯時間

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「健康診断の結果をごまかしただけじゃなく、こうして患者を襲ったんだ……。これが出るところに出れば、茅野さんはクビだね」 「な、なによ……。私を脅そうっていうの? 陽太くんだって、途中から積極的だったじゃない! それに、こういうプレイできるって、結構貴重よ? 」 茅野さんは開き直りを通り越して、むしろ感謝しろと言わんばかりに胸を張る。 「あのさ、茅野先生……。そういう事じゃないから。これって犯罪なんですよ? そりゃ、あんなことされたら気持ちよくてその気になるけど、僕最初抵抗してましたし、それだってちゃんと撮れてます」 やっと理解したのか、茅野さんは青ざめた顔で僕とビデオカメラを、交互に見る。 「なにが望みなの? お金? それとも私をペットにでもする? 」 「ペットにしたらあなたが喜ぶだけでしょう……。まぁ、お金っちゃお金ですかね? 検査入院代は、茅野先生が支払ってください。あとは二度とこんなことはしちゃいけません。それは僕相手じゃなくて、患者全員にです」 「それだけ……? 」 茅野さんは目を丸くする。 「それだけです。ではおやすみなさい」 疲れた僕は、布団に潜った。なによりこれ以上、茅野さんと口を聞きたくなかった。 「分かったわ、おやすみなさい……」 茅野さんは寂しそうな声音で言うと、病室を出た。 翌朝、サイドテーブルに封筒が置いてあった。中にはお金と手紙がはいっている。 “陽太さんへ 私が払っちゃうと面倒なことになりそうだから、このお金を使ってください。お釣りはもらってください。それと、名残惜しくてさっきあなたのカルテを見たんだけど、私の方が年下だったみたいで驚きを隠せません。もし気が向いたらセフレになってくれると嬉しいです” 手紙の一番下には、茅野さんのものと思われる携帯番号が書かれている。
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