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「碓氷先生、これはどこに飾るー?」
「あぁ、これはな」
あれから7年─。
季節は巡り巡って、僕は都立中央病院の院内学級で勤めて3年目の春を迎えた。
教室の窓から見える桜の木は見事に満開で、柔らかな風に花びらを踊らせる。
様々な病気を抱える子どもたちと共に過ごす毎日は楽しいことばかりではないけれど、僕なりにやりがいを感じている。
そう─きっかけは佐野若菜。
“院内学級は寂しい、味気ない”
僕の学級はそんな場所にはするもんか、と試行錯誤の毎日だ。
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