そして

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─ふと、卒業式のあと、彼女と最後に交わした会話が鮮明に蘇った。 『私、先輩にずっと聞きたかったことがあって』 『俺に?何?』 『あの資料室のあと、友人の葬儀を終えて学校に登校すると、誰一人私のことをあの呼び名で呼ばなくなっていました。先輩、何かしましたか?』 『いや、なにも?』 『─そうですか。ご卒業、おめでとうございます』 生徒会長としての最初で最後の職権乱用。 それを彼女に話すことは今後もないだろう。 どうやら、僕の懐かしき彩り溢れた毎日が、また新たに始まるようだ──。 End
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