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しかし主人公は僕の鼻に釘付けだ。 「あの、あの。痛いですか?痛いですよね」 かなり焦っているらしい。 僕がそのままティッシュを自分の手で押さえると、彼女はさらに新しいティッシュを出し次々と渡してくる。 けれど、自分こそ新品らしき制服とバックは埃で白くなり、鼻の頭や膝を擦りむいている。 「僕は大丈夫ですから。君の怪我のが大変ですよ。新入生?」 あまり構われる方がかえってはずかしい。
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