3章

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*** みずきくんのお葬式から3日。なおとくんがいなくなった。 まるで神隠しにあったように、ある時を境に姿を消した。山の方へ歩いていったという最後の目撃情報を元に、たくさんの人が探した。 結局なおとくんは見つからなくて、僕とちほちゃんは二人きりになった。公園に集まった僕とちほちゃんは、死ぬ順番を考えていた。 「どうしよう、ケンちゃん」 震えるちほちゃんを見つめ、僕は口を開いた。 「僕、これはさえちゃんのせいだと思うんだ」 その名前を出した時、ちほちゃんがひゅっと息を飲み込むのが聞こえた。僕も一瞬寒気がして、身震いした。
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