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お見舞い自体みんな嫌そうだった。だから僕は黒い折り紙を集めて、さえちゃんに不吉な沢山の鶴を送ってやることを提案したのだ。
これで少しは楽しくなるだろうと思った。
本当は千羽鶴の方が良かったけれど、黒い折り紙だけ集めるのは難しい。だから1人1羽の折り鶴を用意して、それをさえちゃんの病室に届けた。
あの時のさえちゃんの嬉しそうな表情を思い出すと、罪悪感がない訳でも無い。黒い折り鶴が不吉なものだと疑ってもいないようだった。
それが余計に気に入らなかった。あの純粋な笑顔に腹が立った。
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