4章

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真っ白な封筒にはたどたどしい字で僕の名前があった。そして封筒の中を見て僕は、初めて本当のことを知った。 ……なんだ、さえちゃんは怒ってなんかいなかったんだ。それに僕達のクラスは、元々さえちゃんを含めて5人だったんだ。 全てを理解した僕の手から、黒い折り鶴がするりと抜けて足元に落ちた。 封筒に書いてある字は、僕がかつてちほちゃんと呼んでいたモノの字ととてもよく似ていた――。
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