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ぽつり。
呟いた言葉は無意識で。
怪訝な声と覗き込んでくる瞳にはっとする。
「や、俺と結城って小さい頃からの腐れ縁だからさ、!」
「そうなんだ」
慌てて言葉を取り繕ってみるけど、俺を見る瞳は変わりない。
怪訝な、それから心配そうな色を宿した瞳。
「って、それよりお前は飯食ったのかよ?!」
その目に耐えきれなくなって、俺はガサガサとビニール袋を漁ってそう問い掛けた。
「うぅん、まだなんだ」
「じゃあ俺のパン一個やるよ」
「本当?ありがとう」
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