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「千保、深山、結城!遅い!」 「ごめんなさーい」 「ほら、さっさと席に着く!」 ばたばたと教室に駆け込んだ俺たちに教師の声がかかる。 鶴ちゃんやさしいー!なんて千の茶化す声に本気で嫌そうだ。 鶴ちゃん(担任)は時間に物凄く煩くて、生徒の遅刻とか、余程の事情がないと許してくれない。 まぁ生徒に慕われてるから、嫌われてるだけの奴よりはましだと思う。 「でもさ、深山気をつけろよ」 「?何が?」 ガタリと席に着いた俺に、隣に座る結城がこっそりと話し掛ける。 頭に疑問符を浮かべれば、アカラサマに溜め息を吐かれた。 「矢神のこと。あんま善い噂聞かねぇからさ」 うん、そんな奴とさっき接触して昼飯奢った上にまた会う云々の話もしたからね。 …なんて、口が裂けても云えません。
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