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(結城は心配性だなぁ)
くつりと笑う。
昔から付き合いのある結城は必要以上に俺のことを気にかけてくれる。
家庭の事情も俺のこともよく知っているからかもしれない。
それを有難いと思うし、結城の存在も大切にしたいと思うのに。
…思うのになぁ。
はぁ、と溜め息をひとつ。
俺の席は窓際で、よく外が見える。
空を見上げれば物凄く澄んでて、こういう時はサボりたかったなぁと思う。
…いや、サボったことはないけど。
そういや、矢神はどうしたのだろうか。
あのままサボったのかもしれない。
やけにしょんぼりしてたし。
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