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よくわからない奴だと云うのが、矢神に対する正直な印象だ。 結城から聞かされて矢神は、女の子には優しく紳士的で、男には無愛想、無口で余り接触もしないとか。 そんな印象、微塵にもなかったのに。 それに、あの、表情。 あいつにもあいつで、色々あるのだろう。 心の闇まで、俺は覗けないし、知りたいとも思わない。 自分のことでキャパすれすれな俺は他人のことなんか受け入れる場所もない。 気になるとは思うけど、きっともう関わりはないのだし。 (…ねむ、) 昼食の後はやけに眠くなる。 鶴ちゃんに怒られるのを分かってはいるけれど我慢出来なくて、俺はうつらうつらと夢の世界へと旅だった。
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