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「みーやーー、マッッ!」
「うぎゃっ!」
故意に出した野太い声にドカッという効果音が正に相応しいだろう攻撃で俺は眠りから覚めた。
ちょっと、待て!この展開さっきと同じだから!!
「いてぇよ千!昼ごはんが出るだろ!」
「みやまのお腹はそんなに柔じゃありまっセン!!」
「お前誰だよ!」
俺の怒鳴り声に負けず劣らず、千はそう叫んで頭の上で大きくバツを作った。
千の後ろに居た結城をちらりと上目で伺ったけどその視線はついと離れて窓の外へ。
「寝てるお前が悪い」
「結城にも見放されたぁ」
結城の言葉にしくしくと机の上に泣き崩れば、それを見たクラスメートから笑いが漏れる。
「…千ほどじゃねぇけど、深山のそれもすげぇよな」
「「うるさい」」
呆れたような台詞に千と俺の言葉が綺麗にハモった。
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