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「…ねぇ、」
「ん?」
「善かったら、俺とデート、しない?」
「…は?」
ほのぼの暖かい矢神の言葉に、俺はすっとんきょんな言葉で返事した。
何を云っているんだ。俺は今から直帰だって云っただろ!
…とはまさか口に出来ない。何故か。
「深山、もう帰るだけなんでしょ?俺もそうだし」
「いや、ちょ、…どしたんだよ、急に」
淡々と笑いながら繋げる言葉に制止を掛け、いぶかしげにそう問う。
今までどこか遊びに行くとかってゆう雰囲気は皆無だったのに。
俺の疑問は至極当然だろう。
なのに。
「深山のこと、もっと良く知りたいから」
にこり。
笑ってそう云うから、俺はぴたりと固まってしまった。
それからボッと顔に熱が集まり正にゆでダコ状態。
は、恥ずかしい奴…!
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