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「ねぇ、何処に行く?」
駅まで徒歩10分。
短時間ながら、矢神はそれでもその限られた時間を楽しむように話しかけてくる。
「何処って…帰らねぇの?」
「折角だから遊びに行こうよ」
俺の台詞に小さく苦笑して、ね、と同意を求めるように俺を見つめてくる。
「別に善いけど…俺、手持ちないし」
「うん、俺も」
「…特に行きたい場所もないけど」
「じゃあ俺の買い物に付き合ってよ」
「……俺と居て、楽しいの?」
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