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そうしていると、遠くで「あ」と声が上がり、その発信元の矢神から大声で名前を呼ばれた。
…店員がクスクス笑ってるってのに。
恥ずかしさを感じながら矢神に近寄り、何事かと声を掛ける。
すると、待ってましたと云わんばかりに矢神が手にしてたTシャツを広げて、おもむろに俺に当ててきた。
「これ、深山に似合うと思わね?」
「…いや、俺とタイプ違うから」
「えー絶対善いのに」
にこにこと嬉しそうに話しながら、これならこうゆうパンツが云々と、店員と勝手にコーディネートしだしてる。
横目で呆れたように見ながら、店内詮索が終わった俺は特にまた歩き出すことせず二人の会話を心半分で聞くことにした。
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