1. 池ケ原公園

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大きな長方形の桶の中に詰め込まれ、ひしめき合っていた。 栄養状態が良いのだろう。どれもよく太って、毛艶が良かった。 白一色、白に別の色がのったブチ模様や茶色と黒が渾然としているもの等、どれも模様は様々だ。 こんな小さなコロコロみたいなヤツらが羨ましい。 そう、ヒロは思った。餌をもらって、大した運動もせずストレス皆無。 何も考えずに、生きてけるんだろうな。 ヒロは見ているだけで湧き上がるくしゃみを こらえながら思った。 「そろそろ、モルちゃんたち。外に出しますよ」 若い女性のスタッフのひとりが、ガラス張りの飼育小屋の扉を開け、中にいた男性の飼育員に声をかけた。 「了解。準備できてるよ」 彼は木で組まれている大きな箱の方を指さした。箱は台の上にセットされており、そこからちょうどモルモット一匹分の幅の透明の通路が伸びていた。 子供たちの待つ広場へ向かって、並びながら移動するモルモットたちのかわいい姿が見えると評判の、趣向を凝らした仕掛けだった。 あとは通路をふさぐ仕切りを取り除くだけの 状態になっていた。 「あれ? またモルちゃんたち、箱の真ん中に集まってる」 女性スタッフが気づいて言った。 見るとモルモットたちが、妙に箱の中心に向けて     
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