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粥を持ってきてくれたアンナは、顔を紅潮させてこの白い事件について詳しく話してくれた。
「水を汲もうと外に出たら一面の白で、本当にびっくりしました。近所のみんなも口々に「これは何だろう」ってずっと言ってて。地面に3センチくらい降り積もってるんです。触ってみたんですけど、粉っぽくて、綿みたいに軽くて、蜜のような良い香りがするんです」
アンナはサモワールでお茶を沸かしている。
「そしたら、あの村一番の大食らいのピョートル・アレクサンドロヴィチが、白いのを口に入れたんです。みんな「あっ!」と叫びました。でも、ピョートルはケロッとしてて、「こりゃ物凄く美味ぇぞ! こんな美味ぇものは今までに食ったことがない!」って喜ぶんです。それからはみんなも食べ始めて……」
私はお茶を一口飲むと、静かにアンナに尋ねた。貴女もそれを食べたのか、と。
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