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姐さんは自分に手迎いしない相手には寛容で、うちでごはんを食べたり一休みしたりするのも黙認した。
…逆らわない相手には。
だが不埒にも姐さんに挑戦してくる輩に容赦はしなかった。
しかし姐さんが我が家の敷地内で他所の猫と喧嘩をしているなんて見たことはない。
恐らく縄張りを巡察する道すがらにそうした問題は解決していたのだろう。
姐さんは決して赤猫や家族にみっともない場面など見せなかった。
ギャーギャー取っ組み合いなどしたら、それは自分のイメージダウンに繋がると分かっていたに違いない。
そんなわけで我が家に侵犯して来るような不埒な輩など皆無であり、こうして姐さんの後にうちに来た子猫たちは無傷で成長できたのだ。
ねこよ志などは姐さんのお陰で大きくなったようなもんで、絶対に姐さんには逆らわなかった。
と言うよりは逆らえる雰囲気ではなかったが。
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