セッション

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「役所は24時間OKなのね。便利ね。コンビニと一緒ね」  笑顔を作ると、田神は話に乗っかる。 「僕なら晴さんと明日にでも結婚したいです」 「24時間OKなのに?今日じゃなく?明日?」 「はい!」  とても良い返事だ。 「田神的には24時間OKじゃないのね」 「ごめんなさい!コンビニほど便利じゃなくて」 「いいのよ~」  突っ張りも張り手も通用しない酔っ払いの緩い会話に月島が肩を震わせる。 「田神、それじゃあCOLで初戦敗退。晴はお金を積まれようが、石油貰おうが結婚しないよ。その前提条件をどう切り崩せるか、それが勝敗のカギだな」  偉そうに、ほぼオレンジジュース片手に月島が語る。月島は知っている、みたいに。 「結婚できないって、月島さん、それは失礼ですよ!」  と、田神が月島に噛みつく。できない、とな?田神くん、その不用意な発言が許されるのは1年目だけだからね! 「できないじゃなく、しないだよ、田神。不用意な発言は恨み買うぞ?」  月島が慌てて発言を回収。でも笑っている。笑っている時点で死刑。 「じゃあどうすればいいんですか?」 「言うわけないだろ。アホか。今年のお題だったらどうすんだよ」 「ないよ!悲し過ぎる」  私は二人の会話を横からぶった切る。あってたまるか! 「そうそう!昨日もさ、結婚できるチャンスを棒に振ってきたんだぞ?な、晴?」  酒のせいでより遠慮がない月島はまた話を引っ張り出してくる。今日一日で何回出すのか。せめてネタ提供、森野 晴とクレジットを出してあとでお金をとってあげよう。  一方、真に受けた田神は「そうなんですか?」と不安そうに私にその真偽を尋ねる。   「結婚なんて一言も言われてない。違うからね!田神」  即否定するとホッとした顔をする田神。 「まだまだ教わりたいことがあるので寿退社とかは困ります」  と。良い子だ。癒し~!!
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