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ごめんな、花。
今日までの間、特に洗脳される前は相当辛い思いをしたはずだった。
もう離したくない。
今度こそ、花を救いたい。
答えが出たのとほぼ同時に足が動く。
花の腕を掴み、俺は走った。
「やっ…離してよ……やだっ、駿輔!」
違う、花。
あいつが悪いんだ。
あいつが花を苦しめ、洗脳させた。
こうなるまで洗脳されたんだ。
今、花の目に映る俺はきっと“最低で怖い元彼”という肩書きだろう。
今だって震えてる。
もしそうだとしても、俺が花を元通りにさせる。
洗脳を解くんだ。
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