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帰り道。
学校に戻る気が起きなくて、家へと帰る。
どうして雄大が、あんな目に?
一人考えたところで答えが出るはずもない。
それでも考え込んでいたら、突然。
「花、やっと来た」
駿輔の声が、聞こえてきて。
顔を上げれば、駿輔が目の前にいた。
制服姿で、駿輔もまだ学校のはずなのにどうしているの?
「ど、うして…」
「病院行ったでしょ?驚いた?」
ドクン、と心臓が嫌な音を立てる。
どうして、駿輔が知ってる…の?
「可哀想だよね、痛そうだし。
もうあんな目に遭わせたくないよね?」
「な、何言って…」
「全部花が悪いんだよ?どうしてあんな男と付き合ってるわけ?花は…僕の、ものなのに」
おかしい、おかしい、おかしい。
何かが変だ。
口調も、一人称が僕になってることも、今の言葉も全部。
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