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「……花…」
彼女の名前が自然と口からこぼれ落ちる。
確かに彼女は花だった。
俺の探し求めていた、花だった。
「花、お前どこで何してたんだよ…!」
花の元へと駆け寄る。
きっと寂しい思いをさせた、苦しんでた。
抱きしめてやりたくなった。
そして花に触れようとした、その時。
「いやっ…!来ないで!」
花は泣きそうな顔になりながら、俺から顔をそらした。
今、花はなんて言った?
頭が真っ白になって、うまく言葉がでてこない。
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