第一章 度重なる偶然

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 次の日も学校からの帰り道で、コンビニから走り去る男を見かけた。  前の日と同じように「ドロボーだ。誰か捕まえてくれ」と叫ぶ店員らしき姿が・・・。 『これって偶然』賢治はこころの中でつぶやいた。  もしかして、またあの男に公園で出会うのでは。賢治は公園のベンチで待った。 「やあ、ぼうず。早く家に帰れよ」  見知らぬ男がまた声をかけてきた。 「おじさん。昨日も同じことを言わなかった」  賢治が男の方に顔を向けると男の姿はもうなかった。
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