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 美緒子の説明を受け、聖里は改めて白い紙を見つめた。翔太と聖里という手書き部分以外は、感熱紙であるがゆえに白く消えてしまったのだろう。ということは……、と考えながら美緒子のほうへ顔を向けると、視線が重なった。 「で、最後のナゾは、白いところに何が書かれていたのか、ってことだよね」  すでに美緒子は答えを用意できたようだ。 「わかるの!?」  目をむいて驚く聖里に、美緒子は天井を指さすことで答えた。そこには一本だけ、ハロウィン用の演出としてブラックライトになっている蛍光灯があった。 「この須藤運送はあきらめてくれたけど、領収書の文字が消えて読めない、ってクレームがたまに来るんだ。どうしようもないなって思ってたけど、店長が対応策を調べたら、ブラックライトを当てると読めるんだって」  たまらずに聖里は靴を脱ぎ、慌てて白い紙を持つとイスの上に立った。自分に見えるような角度を探りながら、ブラックライトへと白い紙を近づけてゆく。 「どう?」聖里の足元を支えながら、美緒子が訊く。 「なんか……、模様みたいなのが……。あっ、スノボって読める! なにか書いてあるっぽい!」
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