年下とのキス

2/3
前へ
/57ページ
次へ
「…あ~。確か廊下で二年の男子に絡まれてた…」 「はいっ! あの時はちゃんとお礼もしないで、すみませんでした」  頭を下げられ、慌てた。 「うっううん、良いのよ。結構アタシ、ケンカっ早いからさ」  そのせいか……男よりも、女の子に人気がある。  彼女みたいに告白する子も、一ヶ月に一人はいる。  ちなみに男だと一年に一人いるかいないか…。  無表情で、男10人相手してもへっちゃらなせいだろうな。 「先輩、困っている女の子を見て見ぬフリはできないんですよね。ステキです!」  …まあそれもあるけど。  血の気が多いのが原因だろう。 「そんな先輩の、特別な女の子になりたいんです!」  うわ~、ハッキリ言うコだなぁ。  でもまあ悪い気はしない。  アタシ元々、恋愛対象で性別こだわらないしなぁ。 「でもアタシと付き合ってもおもしろくないと思うわよ? 格闘技が趣味だし、ガサツだし」 「全っ然構いません! 先輩はそのままで良いんです! ただわたしを好きになってくれれば!」  こっ拳をつくって力説されてもなぁ。  このコ、確かにブリッ子だけど憎めない可愛さがある。  付き合ったら、アタシが人付き合いがヘタな分、フォローしてくれそうだな。  …って、いけないいけない。 「でっでもね…」     
/57ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加