寒くなると恋しいよね

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寒くなると恋しいよね

 人って、寒くなって来ると人のぬくもりが恋しくなるのものなのだろうか?  私たち仲良し女子5人組も、最近、ぬくもりを求めてなのか、立て続けに彼しとやらが出来てしまい、今やその存在がいないのは私を含め二人だけとなってしまっている。  そうなると、年末年始に続くビッグイベントは、必然その彼氏のいない友人と二人で過ごすと言うことになり、何処か寒さを感じる状況となっている。  友情 < 恋愛 これって、しょうがないことなのだろうか?  いや、本当はしょうがないことだと私だって分かっている。  それまでどんなに大きな存在であっても、より大きなものが現れてしまっては、その存在は霞んでしまうものなのだ。  所詮、人間なんてそんな動物なのだ・・・。  と言うことで、心も体も寒々とした日々を過ごし、お正月も三が日が過ぎた昨日のことである。  私宛に最近置物になりかけていた家の固定電話が鳴った。  電話の相手は、小学6年生の時から会っていない幼馴染の男子である。  彼の名は向井恭生(むかいきょうせい)。当時、私は恭ちゃんと呼んでいた。     
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