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(さてと・・・忘れ物はないかな?)
いやいや、美味しい晩ごはんに絶対に欠かせないものがまだ残っている。フロマージュはパン屋さんに向かった。パン屋さんにはカフェがあって、ベレー帽に短いエプロンのギャルソンヌがテキパキと働いていた。
「まあ!フロマージュよ!」
みんなが集まってきて、フロマージュのおでこやあごや背中を撫でてくれた。ギャルソンヌのお嬢さんが、いい香りのバゲットを持ってきて、ふろしきに入れてくれた。
「また来てね!」
(よし、これで完璧!)
フロマージュは重いふろしきをぶらさげて、いささか猫背になりながらマルシェを後にした。
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