29人が本棚に入れています
本棚に追加
「確か、兵部マコト。」
「あ!大学部の先輩たちだったんですか?佐辺さん、ここはボクに任せて。……えっと、先輩たちって事わかったんですけど、誰でしたっけ?まあ、ボクの運の良さ知っているなら、ここ通してくれますよね?」
男は、俺に笑顔を向ける。
確かに。これだけ絡まれてこの笑顔を出せるのは、いいやつなのかもしれない。
「あの、気付いてないかもしれませんが、煽られてますよ。」
「でも、あの兵部マコトですよ。もうやめておきましょうよ。」
「さあ、手順通りに殴りかかって。」
「いや、やめておいた方がいいですって。」
「てめえ、ふざけやがって!」
俺は、男の胸ぐらを掴む。
「てめえみたいなヤツは、痛い目みないと、わからないらしいな。」
俺は、右腕を振り上げようとすると、さっきまで小声で話しかけていたからか、仲間の1人に当たってしまい、頭から地面に倒れてる。
「ほら、やっぱり。やめましょうよ。こんなヤツに関わるの。前に高等部に運命操作できるヤツがいるらしいってウワサになったじゃないですか。きっと、ヤツがそうなんですよ。」
「?……運命捜査か……」
運命捜査というのは、よくわからないが、そんな捜査がされてしまえば、逮捕されてしまうかもしれない。
「よし、今日の所はこれぐらいで「許してやる。」って、言って帰りましょう。」と、言われたので
「よし、今日の所はこれぐらいで許してやる。」
と言い、去ろうとした。
最初のコメントを投稿しよう!