第4話:憑依(復讐と悪戯)

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そう。学校案内の末、ボクは街も案内することになった。 向こうからしたら、ただの街案内かもしれないが、ボクからすれば、デートだった。 邪魔になりそうなヤツといえば、レイカたちや大学部の先輩たちといったいわゆる不良。 元々、この学校が魔法で問題を起こした人間などを収容するという名目がある以上、そういったヤツは多い。 ただ、レイカのやつは、鮫島カヤや辺見ツカサといった転入生が来る中で、タクミとへのいじめが発覚し、厳しい処罰でも与えられたのか大人しくなったので、警戒しなくてもいいだろう。 そうなると、残るは先輩か…… 昔一番荒れていた先輩……えっと、名前はなんていったかな……まあ、その先輩の彼女に憑依すると、こっぴどくふってやった。 憑依が成功すれば憑依中、その対象者の記憶を探ることができる。元々、この女性はこの先輩と別れたがっていたらしい。 この先輩は、昔はかなり魔法で悪さをしていたため、自分もまたその被害にあうことを恐れ、仕方なく付き合っていたらしかった。 まあ、実際の心情なんてものは、憑依したり記憶を読んだりしてもわからない部分が多いが、少なくとも、不平不満は腐るほどあった。
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