第5話:精神同居(続憑依)

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トイレから出たアタシは、アキラくんとツカサくんに出会った。 私は、息と服装を整え、アキラくんに話しかける。 「あの……」 「まずいな……アキラは、以前失敗したときにボクの能力を知っている。」 またアタシの中の誰かが勝手に話す。 「ん?どうしたの?」 「あの……あのね……」 アタシは、アキラくんに助けを求めようとするが、アキラくんの背後から入江タクミが顔を出す。 タクミは、怯えるようにアタシの方をにらみつけ、アキラくんの制服を掴んで離さない。 タクミをどうやっていじめたかは覚えていないが、いじめたのは確かだろう。 アキラくんから離れないタクミを見ると、妙に腹が立つ。 アタシは、アキラくんがこの学校に来たときからアキラくんの事が好きだ。 だけど、その友達のタクミをいじめたアタシに、アキラくんに助けを求める権利がない。 アタシは、ゆっくりとアキラくんの前を後退った。 アタシには、もうアキラくんに助けを求める資格がない。 そして、これは、アタシの中にいる誰かのせいではなく、これまでのアタシが招いた結果。 アキラくんに恋する権利がない…… アタシは、ゆっくりと振り替えると、アキラくんたちから離れるように走り出した。
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