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箱から出てくると、私はすぐにタクミのところに行った。
顔も身長差も完璧。
「よし、これで完璧……!?」
確かに、顔も胸も元に戻っていた。
しかし、下腹部のあたりだけはタクミのものになっていた。
タクミも同様の状態らしく、何度も確かめている。
私たちは、また1週間待つことになり、その間、原因となるものを探した。
タクミが好きなのがアキラくんなら、女性のままでいたいというのも頷ける。
しかし、タクミが好きなのは私。
ということは原因は、タクミではなく私?
確かに、元に戻ってしまえば、タクミとの繋がりがなくなってしまうのではと、1週間前は考えたこともある。
でも、タクミとの繋がりができた今、そんな考えもないはず。
そして、1週間後、衝撃的な事実が発覚する。
祖母の魔法道具により、タクミが妊娠10日目ということがわかった。
医療施設でも、まだまだわからないが、祖母の魔法道具ならそれを可能にする。
妊娠が元に戻るのを阻害していた事、そして、母体への負担を考え、これ以上元に戻るのは不可能だということがわかった。
その日、私は、
私からタクミに告白をした。
あのとき、タクミの告白に答えを返してなかったから。
そして、私たちは、一生この体で生きると誓いあった。
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