第6話:部分入れ替わり(カント)

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箱から出てくると、私はすぐにタクミのところに行った。 顔も身長差も完璧。 「よし、これで完璧……!?」 確かに、顔も胸も元に戻っていた。 しかし、下腹部のあたりだけはタクミのものになっていた。 タクミも同様の状態らしく、何度も確かめている。 私たちは、また1週間待つことになり、その間、原因となるものを探した。 タクミが好きなのがアキラくんなら、女性のままでいたいというのも頷ける。 しかし、タクミが好きなのは私。 ということは原因は、タクミではなく私? 確かに、元に戻ってしまえば、タクミとの繋がりがなくなってしまうのではと、1週間前は考えたこともある。 でも、タクミとの繋がりができた今、そんな考えもないはず。 そして、1週間後、衝撃的な事実が発覚する。 祖母の魔法道具により、タクミが妊娠10日目ということがわかった。 医療施設でも、まだまだわからないが、祖母の魔法道具ならそれを可能にする。 妊娠が元に戻るのを阻害していた事、そして、母体への負担を考え、これ以上元に戻るのは不可能だということがわかった。 その日、私は、 私からタクミに告白をした。 あのとき、タクミの告白に答えを返してなかったから。 そして、私たちは、一生この体で生きると誓いあった。
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