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第5話:精神同居(続憑依)
アタシは、則次レイカ。
アタシは、同級生の入江タクミをいじめ、それを転入生の鮫島カヤに止められ……
あれ?どうやって止められたんだっけ?そもそもどうやっていじめてたんだっけ?
ナイフでおどかしたような記憶もあるけど、ナイフなんてそう簡単にこの学校に持ち込めれない。
ここは富山県にある更正施設としての学校。
そんな危ないことはなかなかできるはずがない。
ともかく、アタシは同級生のタクミをいじめていたらしい。
「らしい」としか言い様がない。
アタシには、何故か記憶の一部が消えているらしいため、「らしい」としか言い様がない。
記憶をなくす前のアタシの取り巻きだったらしい人たちは、
最初、
「どうしたんですか、レイカさん?」「なんかの冗談ですか?」
なんてわけのわからないことを言っていたけど、
上級生などに絡まれても、何もできないアタシを見て、
「何で戦わないんですか?」「いつものようにナイフ出してくださいよ。」
と、言われても、私はどこにもナイフなんて持っていない。
カバンの中にも、ポケットの中にも、そんなものはなかった。
喧嘩のできないアタシから、取り巻きだった人たちは離れていった。
退屈な日々というべきなのか、
それとも
平穏な日々というべきなのか、
アタシは、それから1週間、ぼーっと授業を受けていた。
そんなとき、何かがアタシの体に何かが入ってくる感覚がした。
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