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ごめん。
余程ショックだったのか、項垂れたままで立ち上がろうとしない。
だが真友子には、この彼のドジさ加減がなんとも愛おしかった。
だから、しゃがみ込む彼にゆっくりと歩み寄る。
「大丈夫よ。きれいに入れ直そう」
まぁゆ……。
おずおずと彼女に戻ってきた彼の視界の中で、真友子は柔らかく微笑んだ。
「だって、美味しさに変わりはないでしょ?」
「うん。だから、まぁゆにも食べて欲しかった」
うん。
そして、頷きながら大祐の頭をポンポンと撫で、真友子は胸の内で大きく
呟いた。
あぁ、やっぱりずっと彼と一緒にいたい!
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