12 救いと癒しの神様

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そして、湯を沸かしながら、いつも通りにコーヒーの準備をする。 すると間もなく、そろりと寝室の扉が開き、のっそりと大祐の姿が現れた。 「おはよう」 Tシャツにトランクス姿の大祐に、明るく声をかける。 だが、呟くように「おはよう」と言った大祐は、視線をわずかに落とした。 だから真友子は、そんな彼に柔らかく笑いかけた。 「ちゃんと着ないと風邪ひいちゃうよ」 うん。 だが、ちょっと所在なさそうな面持ちで頷いた大祐は、黙ってバスルームへと向かっていく。 そして湯の沸くタイミングを計ったように、洗顔と髭剃りを終えて出てきた 彼に、真友子はもう一度声をかけた。 「コーヒーでいい? それとも、お茶にする?」 「まぁゆが飲む方でいいよ」 大祐は相変わらず呟くように言いながら、ソファに置かれた服を身に付け 始める。 そして程なく、ぼんやりとテレビを眺めはじめた彼の目の前に、真友子は 淹れたてのコーヒーのマグをそっと置いた。
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