12 救いと癒しの神様

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「お砂糖とミルクは?」 要らない、ありがとう。 小さくかぶりを振った彼の隣に、真友子も腰を下ろす。 その途端、ボソリと大祐が言った。 「あの、なんかごめん……」 「昨夜(ゆうべ)のこと?」 うん。 自分の膝の上に視線を落とした大祐が、しょげたように頷く。 真友子は、そんな彼に目を向けて淡く笑った。 「お互い、恋人とどんな夜を過ごしても、もう叱られる年でもないじゃない。 第一、ハプニングで出会った私たちらしい近づき方だったと思うわよ」 なるべく自然な声音で言うものの、まだ大祐の視線は落ちたまま。 「でも僕たち、まだ付き合い始めたばかりなのに……」 ごめん……。 更に項垂れる彼の手に、真友子は、そっと自分の手を重ねた。
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