12 救いと癒しの神様

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「大ちゃん。私は、大ちゃんとたくさん一緒にいられる大きなきっかけが 出来て、嬉しいわよ」 まぁゆ……。 それでようやく、おずおずとした大祐の視線が真友子に向けられた。 「それにね、まだ立てこもりも続いてるみたいなの」 「うそっ!」 本当。 真友子は、目の前のテレビのチャンネルをいくつか変えて、見慣れた光景を 映す映像を探しだす。 はぁ……。 昨夜と変わり映えしない()を目に、大祐が細く声に出して溜息を ついた。 「ねぇ、大ちゃん。元日の明日はご実家に帰らないとでしょうし、 今日は、念のために服を買ってきておいたらどうかしら。 もしなんだったら、買った服はここに置いて行っても構わないから」 「うん、なんかそうした方がいいみたいだね」 そして真友子は、「ねぇ、大ちゃん」とちょっと伺うように大祐に目を 向けた。 「もし事件が解決したとしても、お休みの間は、ここで一緒にいない?」
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