13 オタク部屋とお急ぎ洗濯

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13 オタク部屋とお急ぎ洗濯

大祐、お前、何か良い事あっただろ。 実家に帰った元日、覚悟はしていたが、同じく挨拶に来ていた兄と姪に 呆気なく真友子のことを見破られた。 だが幸いにも、からかいの餌食にならずに済んだのは、思った以上にこの事を両親が喜んだため。 特に母親は、大祐の結婚は半ば諦めかけていたと、泣き出す始末。 正直、まだ付き合い始めて数日で、結婚には程遠い。 だが、それを口に出来なかったくらい新年から両親を喜ばせられたのは、 大祐も少くなからず嬉しかった。 しかし、その実家からの帰りは、いつもの年と全く違う。 これまでならば、毎年持たせてくれる祖母と母の心づくしで傾ける一杯の事 などに少し浮かれたもの。 だが今年は、これからまた真友子に会えるという事に、飛んでいきそうな くらいに心が躍る。 今まで、一人で居るのが当たり前だったのが不思議に思えるな。 しかも新年の仕事始めは互いに六日からという事と、この年のカレンダーの 配置が功を奏し、年が明けてからも一週間のお休み。 それを、丸っと彼女と一緒にいられると思うと、なんとも言えない幸福感に 満たされる。
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