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本当は結婚式をするのがいいのだろう。しかし、アレースはしないことを選んだ。そのことに、悠鳥は何も言わない。彼女は結婚式をしようが、しなかろうがどちらでもよかったのだ。
ただ、もしもするのであれば準備をしなくてはいけない。だから、どうするのかと問いかけたのだ。だが、文章で報告すると聞いて小さく頷いた。
もしかすると、国民の中にはアレースと悠鳥の結婚を反対する者がいるかもしれない。悠鳥はそう思ったが、アレースはそう思わなかった。
この国の旗に描かれているのは『不死鳥』だ。ヴェルリオ王国では『不死鳥』は守り神だ。反対するどころか、賛成されるだろう。守り神がこの国の国王と結婚するのだから。
それに、昔。この国の国王は人よりの獣人と結婚したことがある。エリスやアレースにはその血が引き継がれていないほど前ではあるが、人間以外と結婚した歴史があるためアレースは大丈夫だろうと思っていた。
もしかするとエリスには怒られるかもしれないが、お互いが納得しているのだからそれでもいいとアレースは思っていた。
ただ、結婚報告はいつにしようかと白龍の無事を祈りながら考えていたのだった。
短編07 悠鳥とアレース 終
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かなり短くなってしまいました。
悠鳥もアレースが好きだったので、あっさりと結婚です。
そして、国民には祝福されます。
子供の名前は決まっているが、カタカナにするか、漢字にするか……。
人間や獣人、鳥人以外の魔物や魔物に近い存在は漢字なんですよね。
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